個人能力・ティーム能力
スタッフレベルの時点で、荒削りながらも鼻息も荒く、仕事もいわゆる’できる’とされている人は沢山います。当然プロモートされる機会もおおく、やがてはmanager職へと移行していく人も多いでしょう。でも、
- スタッフとしてやっているうちは、多少粗くても、多少癖が強く一匹狼的な仕事の仕方でもそれなりに能力があれば、いわゆる仕事が出来るということでアピールできます。
- 「僕はあなた達よりも学歴がいいのよ。」とか「頭が良いのよ。」というのがにじみ出てしまう人も沢山いますが、それでも仕事がこなせていればそれだけ評価されます。そしてプロモートされていきます。
- そしてやがては自分に部下が付き、ティームを指揮して仕事をしていかなければならなくなります。ここでもう一つの大きな仕事の能力が必要とされると、私は思います。世に言う「管理能力」です。
- ただ私はこの「管理能力」という言葉は好きではありません。いかにも自分が人を管理・監督するという上から見たような錯覚を与えがちな言葉です。だから多くの人がここでつまずくんです。むしろ英語でいうTeam managementやPeople managementなどの方が必要とされる能力を的確に表しているように思います。
- さて、若くしてmanagerになった「俺は人よりも優れた・頭の良い」と思っているあなたは、部下を「管理して使おう」とし始めます。しかし、そんな思いはどうしても端々からにじみ出てしまいます。
- 多くの人は経験を通じてこの能力を改善していきます。でも、どうしても改善できない人もいます。外国人(特に欧米人)を見ているとこの辺はどんどん改善していく人が多いようです。日本人はどちらかというとスローです。欧米人のmanagementということの定義が日本人の「管理」という言葉の定義と違うことも一因かもしれません。
- そして、その能力の欠損に自分でも気がついていないと言う人も意外と多いようです。この場合は悲惨です。直りません。long termでこれは自分のキャリアに跳ね返ってくると思います。
- いろいろなパターンが見受けられますが、典型的ないくつかは:
- スタッフがティーム運営に不必要なストレスを持つ。しかもmanagerはそれに気がついてもいない。情報が共有されない、上が何をやっているのか分からない、フィードバックがない、などなど。自分があんたらより偉い、俺だけが知っておけばいいんだ、なんて心のどこかでほのかに思っているからです。あるいは自分がorganizeされていなくてそれが出来ない、という場合もあるでしょう。いずれにしてもティーム能力の欠損です。
- ティーム内に妙な圧迫感がある、speak outしにくい雰囲気だ。managerが「世の中にはいろいろな人がいて、いろいろな考え方、価値観がある」ということを言葉面では理解しても本当にそう思っていないからです。むしろ「俺はおまえらの上司でおまえらより偉いんだ」という方が前面にでてしまう。あいにく、これはなかなか直りません。
- という私も毎日お勉強ですが…